1月2日午前中に出発したはずのパスポートNO2101の大輝君が、お昼すぎにプラグポイントに帰ってきた。と言う1報がプラグポイントにいた関根君から入った。
「どうしたの?」・・・・「佐多岬に行く途中で転んじゃって・・・」
「怪我は?」・・・・・「皮パン、革ジャンのお蔭で大丈夫です」
「それはよかった。ところでどうやって帰ってきたの?」・・・・「通りがかったBMWに乗せてもらってここまで連れてきてもらいました」
「バイク(ZX-10)は?」・・・・・「動かないため、現場においてあります」
「じゃあ~ピックアップにいかないと」・・・・と言うわけで、国王の軽トラにラダーやロープを積み、大輝君を乗せ、信ちゃんのフイットに関根君、西しゃんと乗り、現地に向かう。
現場は、伊座敷を過ぎて、もうすぐ佐多岬の島泊という集落の下りで連続するコーナーであった。
「どうしてこけたの?」・・・・・「後ろに積んでいた荷物が外れて、タイヤとリヤフェンダーの間に挟まって、後輪がロックしてしまい転倒してしまいました。」
「対向車や後続車が来てなくてラッキーだったね」
とりあえず、安全な場所に移動して、軽トラに積みこんだ。

致命的損傷箇所・・・・クラッチレバー、チェンジペタル、チェンジステップ

事故った大輝君とピックアップメンバー(撮影:国王)
さすがに重い!200kgはゆうにあるので、載せるのも一苦労。
さらに運転は・・・コーナーでのバイクの重さを感じながら、慎重にプラグポイントまで・・・着いたのが4時を回っていた。
その夜、対処をどうするか?ミーティングを行う。
1、バイク屋で修理する・・・・正月はほとんど、休み。さらに部品メーカーは6日から・・・・厳しい!!
2、バイクと人間を別々に搬送する・・・・お金はかかるが最終的手段とする。
3、バイクを地元のバイク屋さんで完全修理して、別な休日に取りに来る・・・・名古屋なので、時間的にも金銭的にもかかってしまう。
4、バイクをこちらで処分して帰る・・・・思い入れのあるBikeなので、大輝君はこれだけはしたくないと拒否。
5、自分達で何とか乗れるまでしてみる・・・・・まずはやってみようと次の日から、知り合い、バイク屋さんなど連絡をとることにする。
翌日、色々電話するがバイク屋さんは休み、まして知り合いのライダー達もパーツを持ってはいない。
やっと、国王のバイクのメンテナンスしてくれているバイク屋さんのアクロスと連絡がとれる。
「今日は高隈山の林道をお客さんと走りに行きますので、帰りに寄ってみます」と言うことで、お昼過ぎに来てくれた。
「帰ってみないとわからいけど、クラッチレバーは代用があるかも、チェンジペタルも直せるかも・・・帰って連絡します」
しばらくすると・・・・「クラッチレバー合うのがあります。」と言う返事で、チェンジペタルを持ってアクロスへ。
そこで、チェンジペタルを加工してくれて、何とか使えそうにしてくれた。

俄然、復活への機運が高まる。
残るはステップだけであるが、ステップと車体接続部分がぽっくりいっている・・・・決して容易はない。
元バイク屋さんの信ちゃんの何とかせんならん!闘争本能に火がつた。
折れた部分にステイをかませることにする。早速、材料集めして、ジュラルミンの板を鉄のノコで裁断、ドリルで穴開けして作った。

これは凄い!傑作品である。上が折れた部分、下が新しく作った部分。
これで問題の部分のパーツは出来た。
取り付けてみる

クラッチレバーは完璧!

チェンジペダルもステップも最高の出来ばえあった。

フロントカバーはアクリルからサントリー金麦に早変わり。


修理箇所と修理した信ちゃんと大輝君

1月4日午前試走してみる・・・何とか行けそうである。
3日間の熱い闘いを終えて、AM10時名古屋に向けて出発した。
荷物は絶対に落ちないようにしっかり縛っておいた。
今回のトラブルに関して、直接関わってくれた信ちゃん、関根君、西しゃん、バイク屋さんのアクロスさん、名も知らないBMWで送ってくれた方、それに間接的にネットでの調査や部品を探してくれたライダーの皆さん本当にありがとうございました。
特に一緒に泊まっていた3人のライダーは、身を粉にして、対処していただき、言葉に表せないくらい感謝しています。
事故った大輝君もプラグポイントに泊まっていなければ、見知らぬ土地で路頭に迷っていたであろう!
悲しい出来事あったかもしれないが、色々ことを経験したことで、人生の勉強になったと思います。
そして、鹿児島・鹿屋・プラグポイントは一生忘れられないこととなったでしょう。
これぞ「ライダーズパワー!」
これぞ「出会い、感動、感謝」
今年も1年いい年でありますように。
追伸 大輝君、本日未明に兵庫の友達のところに着いて、泊まったそうです。今日1日かけて、地道をゆっくり帰るそうです。
修理した箇所はバッチリと言う報告を受けました。
携わった方々、心配をおかけしました。ほんとうにありがとうございました。
大輝君に代わりましてお礼申し上げます。